プリセプターと合わない時は転職も考えるべき理由

こちらのページではプリセプターと合わない時は転職も考えるべき理由をまとめています。

大事な新人時代のプリセプターとの相性は、看護師人生の一生を左右しかねる問題です。

自分ひとりで対処するにも限界があるため、職場を変えることを含め真剣に考える必要があります。

目次

プリセプターと合わないことが致命的な理由

プリセプターとの相性が悪いのは、以下の理由から新人看護師にとっては致命的になる可能性があります。

・看護師としてまともに成長できない可能性がある
・看護師を続けるモチベーションを失う可能性がある
・2年目、3年目でも状況が改善する保証はない

それぞれの理由について詳細に確認していきましょう。

・看護師としてまともに成長できない可能性がある

プリセプターはその後の看護師人生を左右し得る

看護師は知識だけでなく技術も重視される職業です。

知識は個人の努力だけでも一定レベルまでは身に付きます。しかし、技術を身に付けるには訓練が必要です。

プリセプターとの相性が悪いと、その訓練の機会でまともに教えてもらえないそもそも機会すら与えてもらえないという可能性もあります。

技術が身に付かなければ看護師としての成長は絶望的であり、年次を重ねても仕事ができない看護師として見なされてしまいます。

・看護師を続けるモチベーションを失う可能性がある

プリセプターと合わないと職場に行きづらくなることも

プリセプターの役割は知識や技術を補うだけでなく、新人看護師のメンタル面のケアも含まれます。

新人看護師はみな最初は高いモチベーションを持っている人がほとんどです。

しかし、わからないことばっかりで仕事も進められない、患者さんからの質問にも答えられない、医師とのコミュニケーションも取れない、など多くの困難がある中で次第にモチベショーンを失ってしまう人が多くいます。

そんな時に相談したりできるプリセプターは非常に重要な存在です。しかし、プリセプターとの関係が上手くいってないと困った時の相談や適切なアドバイスももらうことができず、結果としてモチベーションも回復しないまま、あるいはさらに悪化する原因にもなり得ます。

・2年目、3年目でも状況が改善する保証はない

プリセプターがいる環境は続き、悪い評判が伝わることも

プリセプターとの関係が上手くいってなくても、新人時代を乗り越えて2年目、3年目に入れば状況が改善すると考える人もいます。

しかし、あまり仕事を教えてもらえずに2年目突入すると、仕事のできない看護師として新人と同じような扱いを受ける可能性もあります。

また、プリせプターを通じて同僚によくない評判を広められてしまうと他の先輩からの協力も得られないケースもあります。

何より相性の悪いプリセプターも職場にいるままであり、継続して夜勤のペアや同じチームに配属される可能性も十分にあります。

1年で辞めた看護師はどうなる?

一般の転職経験がある看護師を対象にアンケートをとった結果、1年目(新人)で退職したことがある人は10%という結果でした。

実際に1年目で辞める看護師も少なくない

上記のように1年目で辞める看護師は割合としては多くありません。

しかし、看護師は毎年5万人以上が合格し新卒看護師となります。

このうちの10%程度と考えると、1年目で退職する看護師は決して少ない数ではありません

もし1年目で辞める場合でも、自分がダメなんだと考えずに運が悪かったと考えるべきでしょう。

1年目で辞める時の問題点は?

1年目(新人)のうちに辞めた経験がある看護師20人に、辞めた後に問題になったことのアンケートを行いました。

最も多い回答は「経験や技術が不足していると感じた」(40%)でした。

主な回答の詳細は以下のとおりです。

<経験や技術が不足していると感じた>
社会人としても知識不足であったことが身に染みて分かり、一生懸命頑張りました。
(東京都/女性看護師)

<経験や技術が不足していると感じた>
技術や知識が中途半端なまま退職したため自信もなく、転職先でもう一度一年目として雇ってもらった。
(滋賀県/女性看護師)

<転職先が決まらなかった>
希望している地域で、夜勤のないクリニックなどを探していましたが条件に合ったところを見つけるのに苦労しました。
(広島県/女性看護師)

「経験や技術が不足していると感じた」という人では、知識不足を実感したり転職先でもう一度1年目扱いで雇ってもらったという回答もありました。

「転職先が決まらなかった」という人では、条件を絞ったために転職先を見つけるのに苦労したという回答もありました。

1年目で辞めて後悔している人の割合は?

同じ看護師20人に、辞めて良かったか or 後悔しているかを聞いたアンケート結果です。

上記のように後悔している人の割合は5%であり、大多数の人が辞めて良かったという回答でした。

主な回答の詳細は以下のとおりです。

<辞めて良かったと思う>
新人でも無事に転職もできたことや、病院によって看護部の雰囲気は異なるため良い環境に転職できたから。 (新潟県/女性看護師)

<辞めて良かったと思う>
あのまま働いていたら間違いなく体も心も壊れていたと思うからです。最初は「3年は続けろ」と言われましたが今はそうではないので辛さを抱えて無理して働く必要はないと思います。 (長野県/女性看護師)

<辞めたことを後悔している>
もし退職していなかったら知識も技術もお給料ももっと高いレベルを身につけられていたと思うから。
(滋賀県/女性看護師)

「辞めて良かったと思う」という人では環境を変えたことで無理なく働けたといった回答が多くみられました。

「辞めたことを後悔している」という人では、給料や知識・技術面もっと高いレベルを身につけられていた、という理由を挙げていました。

上記のように辞めた後に問題点はある場合でも、それを克服してその後は前向きに働いている人が多い結果となりました。

やるべきことは、いつでも辞められる状況を作っておくこと

辞めることも検討するべきと言っても、いきなり辞める決心ができる人は多くないと思います。

そのような人におすすめなのが、「いつでも辞められる状況を作っておく」ことです。

具体的には、転職サイトに登録して自分に合う求人を探しておき、自分の現在の状況を転職サイトの担当者と共有しておきましょう。

こうすることで「もう無理かも」と思った時に、すぐに次の職場に移ることができます。

また、条件の良い転職先は非公開求人として募集されるケースが多いため、転職サイトにあらかじめ登録しておくことで募集開始の情報を優先的に得ることができます。

その他のメリットとして、転職サイトに登録しておくことでプリセプターからの嫌がらせがあった場合などでも、「次の転職先をいつでも探せる」と思うことでストレスが軽減できるといった効果もあります。

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